製造業とは 製造業とは、物質を物理的あるいは化学的に変化させて製品を製造し、卸売りや小売りをする事業のこと。化粧品の世界で製造業というと、通常、化粧品や医薬部外品の製造業許可を取得した上で行う事業を指す。 |
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化粧品や医薬部外品における製造業について 化粧品にかかわる製造業とは、化粧品製造業許可あるいは医薬部外品製造業許可を取得した上での事業のことを指します。統計のためのISICやJSICで分類される製造業と全て一致するわけではありません。化粧品は化粧品製造業許可、医薬部外品は医薬部外品製造業許可を取得していなければ、製品の製造や仕上げ作業は行えません。化粧品や医薬部外品の製造業には、原料の混合やろ過などの中身製造やその充填などの製造行為だけでなく、包装や表示、出荷前の保管の行為も含まれます。全工程を一貫製造する場合だけでなく、OEMなど工程の一部分を委受託製造する場合も化粧品(医薬部外品)製造業許可が必要です。 また、製造業が製造した製品は、化粧品または医薬部外品の製造販売業者か製造業者に対してのみ販売や授与ができます。製造業の許可だけでは、製造した化粧品を市場へ流通させたり、一般消費者に直接販売したりすることはできません。 製造業許可の種類と、製造に関連して行える工程は次のとおりです。化粧品と医薬部外品ではそれぞれ別の製造業許可が必要です。医薬部外品の場合は、以下の「化粧品製造業」の部分を「医薬部外品製造業」に置き替えられます。 ●化粧品製造業許可の種類(2区分があります) 化粧品製造業(一般) 化粧品製造業(包装、表示、保管) ●化粧品製造業(一般)の許可で行える工程 化粧品製造に関わる全ての製造行為ができ、中身製造や充填だけでなく包装、表示、保管も含みます。自社で一貫生産する場合などが該当します。化粧品製造販売業許可も得ていれば、製造後に市場に向けた出荷が行えます。 ●化粧品製造業(包装、表示、保管)の許可で行える工程 製造行為の一部とされている包装、表示、保管のみが行えます。 包装とは製品をパッケージに入れるなどの行為を指します。表示とは法定表示を製品に貼付するなどのことで、例えば輸入化粧品に日本語のレーベルを貼ることが該当します。保管とは、製造後の製品を保管する行為を指し、本生産品試験の結果待ちや製造販売業者からの出荷依頼が来るまで保管することです。 製造業(一般)の許可があれば、仕上げまで一貫して行えますが、場合によっては、充填後の先の工程を製造業(放送、表示、保管)の許可を得ている業者に委託することがあります。また印刷業者が化粧品製造業(包装、表示、保管)の許可を取得し、一個箱の印刷、生産とあわせて製品を一個箱に入れることを請け負うこともあります。 自社で工場や研究所を持つ大手化粧品メーカーの場合、工場と本社が異なる都道府県に立地していることが多くあります。製造業や製造販売業は都道府県から許可されるため、企画を行う本社が製造販売業者、別の都道府県に立地する工場が製造業者(2区分とも)となり、別々に許可を取得するのが一般的です。また、企画場所(本社)と製造場所が同じ場所にある会社は、製造販売業者である本社自らが製造業の許可も取得しています。 |