医薬部外品【イヤクブガイヒン】
 
用語解説
医薬部外品とは
医薬部外品とは、国が許可した効果効能を示す有効成分を、決められた範囲内で配合し、その効能効果の訴求が認められた製品のこと。
事前承認や薬用効果訴求の点では医薬品のように扱われながらも、人体への作用が緩和で化粧品と同じ場所で販売できることから化粧品のようでもあるため、薬と化粧品の中間とよく言われる。
「部外品」や「医部品」と略して表現されることも多い。
医薬部外品に該当する化粧品について
〇医薬部外品はすべてが薬用化粧品ではない
化粧品は「化粧品」と「薬用化粧品」に分類され、医薬部外品に該当する化粧品を薬用化粧品といいます。薬用化粧品はすべて医薬部外品に該当しますが、医薬部外品のすべてが薬用化粧品ではありません。医薬部外品には染毛剤、パーマネント・ウェーブ剤、浴用剤、口中清涼剤やえき臭防止剤、あせもなどを防ぐてんか粉、育毛剤、除毛剤などがあり、化粧品に分類できるものばかりではないからです。電子蚊とりマットや虫よけスプレーなどにも医薬部外品に該当するものがあります。
薬用化粧品はもちろん医薬部外品の主目的は、予防であり治療ではありません。

〇薬用化粧品と一般化粧品の違い
化粧品は肌の保湿や、清浄など、製品全体としてその効果が期待されます。
一方、薬用化粧品は化粧品としての期待・効果に加え、肌あれ・にきびを防ぐ、美白、デオドラントなどの効果を持つ有効成分が配合され、その効果が訴求できます。例えば、医薬部外品成分として認められている美白剤のAA-2Gを、認められている量(2%)配合し、認められている訴求(日焼けによるシミソバカスを防ぐ)ができるということです。できる、というよりしなくてはなりません。薬用化粧品は効能効果の点において化粧品と区別することが求められているため、薬用化粧品ならではの効能効果、つまり有効成分による効能効果を標榜する必要があります。
薬用化粧品は、化粧品よりも高い効果を訴求できますが、医師や薬剤師といった医療関係者の説明を受けずに購入できるものとして化粧品と同じように日常的な継続使用を想定して設計されています。作用は緩和で、あくまでも予防を目的としたものです。

〇薬用化粧品は医薬品と薬の中間的位置づけ
薬事法上、薬用化粧品を製造販売するには、医薬部外品として化粧品とは異なる製造販売業の取得が必要で、さらに品目ごとに事前に申請し厚生労働大臣の承認を取得する必要があります。(染毛剤、パーマネント・ウェーブ剤、薬用歯磨き類など基準が定められている品目の場合は都道府県知事の承認)。そして認められた薬用効果を訴求できます。このように医薬品のような取り扱いをされながら、効能効果としては人体に緩和なもの、つまり副作用のないものに限るとされ、一般化粧品と同じように通常の化粧品店などで販売できることが、医薬部外品の化粧品は薬と化粧品の中間、と言われる理由です。そういったことから薬用化粧品はOTCと思われがちですが、あくまでも薬用化粧品は化粧品であり、OTCは薬です。

〇医薬部外品の承認と商品開発期間
医薬部外品は、届け出制度(各都道府県)の化粧品とは異なり、厚生労働大臣の承認が必要です。承認を受けるには、まずPMDAにて品目ごとの製造販売しようとする製品の成分やその分量と効能効果、用法、用量、剤型など品質や有効性および安全性に問題がないかが調査されます。PMDAの調査後、その結果が厚生労働省に送られます。厚生労働省にて認定の可否が審査され、認定可と判断された場合に、PMDA経由で認定書が交付されます。PMDAでの調査期間中は申請者とPMDA間で種々のやり取りが生じることもあります。申請してから承認を得る前に時間を要するため、医薬部外品は一般化粧品よりも商品開発期間が長くなります。
医薬部外品の定義
薬機法では医薬部外品を次のように言っています。
(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第1章総則 第2条 第2項より)
******
この法律で「医薬部外品」とは、次に掲げる物であって人体に対する作用が緩和なものをいう。

一 次のイからハまでに掲げる目的のために使用される物(これらの使用目的のほかに、併せて前項第二号又は第三号に規定する目的のために使用される物を除く。)であって機械器具等でないもの
 イ 吐きけその他の不快感又は口臭若しくは体臭の防止
 ロ あせも、ただれ等の防止
 ハ 脱毛の防止、育毛又は除毛

二 人又は動物の保護のためにするねずみ、はえ、蚊、のみその他これらに類する生物の防除の目的のために使用される物(この使用目的のほかに、併せて前項第二号又は第三号に規定する目的のために使用される物を除く。)であって機械器具でないもの

三 前項第二号又は第三号に規定する目的のために使用される物(前二号に掲げる物を除く。)のうち、厚生労働大臣が指定するもの
******

*上記条文中の「前項第二号又は第三号」について
前項(第1章総則 第2条 第1項)では医薬品の定義が定められているため、ここは医薬品とされるものと読み替えればいいでしょう。概要としては、その第2項は人や動物の疾病の診断や治療、予防に使用する機械器具以外のもので医薬部外品と再生医療等製品を除く、第3項は人や動物の身体の構造や機能に影響を及ぼす機械器具以外のもので医薬部外品、化粧品、再生医療等製品を除く、となります。

*上記条文の三号にある「厚生労働大臣が指定するもの」について
胃やのどの不快感を改善するもの、ソフトコンタクトレンズ用消毒剤、ビタミンを含有する保健薬、しもやけ・あかぎれ用薬、染毛剤、浴用剤、化粧品の目的と合わせてニキビや肌荒れ等の防止に使用するものなどが厚生労働大臣が指定する医薬部外品となっています。
表示上の医薬部外品の種類
医薬部外品は、それぞれ「防除用医薬部外品」「指定医薬部外品」「医薬部外品」のどれかを容器などに表示しなければなりません。

〇防除用医薬部外品
薬事法 第2条 第2項 の二に規定されているもので、ねずみや蚊、ハエなどの防御が目的の医薬部外品です。
〇指定医薬部外品
新指定医薬部外品新範囲医薬部外品に該当するもので、コンタクトレンズ装着液やビタミン剤などがあります。
〇医薬部外品
防除用医薬部外品にも指定医薬部外品にも該当しないもので、薬用化粧品やヘアカラーなどがあります。
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