原料【ゲンリョウ】
 
用語解説
原料とは
原料とは、製品を製造する時に入れた一つひとつの物質のこと。
原料について(原料と成分)
〇原料と成分
化粧品の中身を作るときに入れる一つひとつの物質を原料、完成した中身に含まれている一つひとつの物質を成分と呼びます。原料とは、化粧品の中身を作るために持ち込んできて添加した材料ということです。製造前後でその性質が変わったり、名前が異なったりするため、原料と成分は完全に表示が一致しないことがよくあります。

〇原料と成分で性質が変わる
化粧品を作る時に入れる物質と、完成した化粧品に含まれている物質の性質が異なることがあります。例えば、石鹸の伝統的な製造方法(けん化法)では、ヤシ油やパーム油などの油脂と水酸化ナトリウムなどのアルカリ性物質をけん化反応させることにより、石けんの素をつくります。その石けんの素を塩析して不純物を取り除くと石ケン素地と呼ばれるものができ、その石ケン素地に必要に応じて香料や保湿剤などを加え、固めたものが、一般的にイメージされる石鹸です。

ここで完成した石鹸は、石ケン素地と香料、保湿剤などの成分で構成されていますが、石ケン素地の中には、製造時に使った油脂も水酸化ナトリウムも含まれておらず、その性質も残っていません。製造する過程で起こした化学反応によって、性質が違うものに変わっていたり、その化学反応による副産物が含まれていたりし、この石鹸の場合、ヤシ油やパーム油などの油脂と水酸化ナトリウムは原料であって、成分ではありません。

〇原料と成分で名前が異なる
原料は原料メーカーによってそれぞれ名前が付けられますが、全成分表示では、原料メーカーが付けた原料名ではなく、日本化粧品工業連合会が定めた名称(表示名称)を用いることになっています。

混合原料の場合は、混合原料を構成する各成分の名称を表示する必要があるため、原料は1つでもその表示名称は複数になります。また混合原料でなくても、植物エキスのような抽出物は、原料としては一つの〇〇エキスであっても、成分としては、〇〇エキス、BG、水 といったように、抽出エキスと抽出するために用いた溶媒類(この例ではBGと水はエキス抽出のために植物を漬けるBG水溶液として利用)に分けて表示する必要があります。香料に関しては、複数の成分を混合して作られていますが、一つの成分とみなし「香料」と表示することができます。

〇原料選定で大事なこと
原料には、天然由来から合成原料まで多くのものがありますが、どれにおいても法規制に適合し、安全性・安定性に優れ、安定して供給できることが重要です。その上で、目的とする化粧品の効能効果や特性を発揮できる機能性や性質を有していることが大切です。同じ原料でも、その原料を製造する原料メーカーや産地によって特性や品質、精製度が異なることがあります。
成分の関連用語
ブチルパラベン 天然成分
W主剤 偏光パール
エキス リン酸アスコルビルMg
混合 IUPAC名
コーシング 非イオン性界面活性剤
ジメチコン オリーブ油
ベタイン 精製水
訴求成分 無水エタノール
色材 無機顔料
フェノキシエタノール 水性成分
レオロジー調整剤 アルカリ性物質
増粘剤 金属イオン封鎖剤
セラミド 酸化防止剤
主剤 粉末
ヒューメクタント 紫外線散乱剤
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