法定色素とは 法定色素とは、化粧品への使用が認められたタール色素(有機合成色素)のこと。
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化粧品の法定色素について 法定色素が定められたのは、法定色素と類似した構造の物質が、安全性上の懸念がもたれていたことから、高い安全性があると確認された有機合成色素のみを化粧品や医薬品に配合可能として「医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令」により1966年(昭和41年)に定められたものです。化粧品に使用できるタール色素は、医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令の第3条に準じた色であり、法定色素と呼ばれるものです。 法定色素は全部で83種類ありますが(2014年現在)、配合する製品が粘膜に使用するかどうかにより使えるタール色素が異なります。粘膜というのは、アイライナーや口紅などが該当します。 また、毛髪と爪用の化粧品に限り配合ができる色素があります(赤色219号、黄色204号)。 毛髪の洗浄、着色をする化粧品の場合は、定められたタール色素全てを使えます。 色番号は「黄色4号」というように色と番号をつなげて表し、全成分表示では「黄4」となります。 |
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コスメコンシェルジュより一言 法定色素の中には、欧米では化粧品への使用が禁止されている色材もあります。特に、アメリカでは目の周りに使う化粧品へのタール剤使用は認められていません。アメリカで販売されている、またはアメリカ仕様のアイシャドーの色味がくすんで見えるのはこのためです。アメリカのメーキャップアーチストが来日すると、明るく鮮やかな発色性に優れたアイシャドーを買い求めるという話も有名ですね。このように、国によってタール色素に対する規制が異なること、特に欧米では禁止されているものが日本は許可されているということに敏感な消費者は少なくありません。タール色素は危険という認識が持たれる傾向にあります。 しかし、厚生労働省が安全性を確認したものだけを法定色素として許可しているわけで、さらに粘膜に使用されるものは厳選されていますし、現在の日本の安全性レベルは欧米と比べても高いものと言えますので、特にアレルギーなどの問題がない場合は、必要以上にタール色素を避け、心ときめく色を我慢する必要はないと考えています。タール剤だけではありませんが、法律以上に成分使用に関して高いハードルを設け、厳しい自社基準を設定しているメーカーも多いです。 しかし、それでもタール剤を避けたい場合は、成分表示から識別することが容易です。色と数字で表されているので、全成分表示を確認しましょう。 また、その製品が粘膜に使われるかどうかで、使用が認められているタール色素が異なりますから、アイブローをアイライナーに使うといった使用は避けましょう。 |