成分評価試験【セイブンヒョウカシケン】
 
用語解説
成分評価試験とは
有用性試験においてその化粧品に配合されている成分の効果効能を判定する試験のこと。
もっと詳しい「成分評価試験」
例えば、「リラックス効果のあるローズフレグランス配合」「美白効果のあるビタミンC誘導体配合」という訴求があるとすると、これらはローズフレグランスにリラックス効果が、ビタミンC誘導体に美白効果があることが科学的データをもって証明されていなければならず、そのための試験が成分評価試験です。
成分開発の過程で種々の試験を行っているため、化粧品への配合を考える時点では既にその成分の有用性データが備わっていることが通常です。

新成分発表時などではその成分の特長を大きくPRするので、成分の有用性データを示すことは技術力を示すことにもなり、消費者やメディアの関心も高まるところです。しかし、その成分を製品に配合すると他の成分や処方の関係と配合量によって効果効能の度合いに変化が生じることもあるので、個々の製品において製品評価試験で種々の有用性データを取得することが大切です。

コスメコンシェルジュから一言

できれば製品評価試験で全ての訴求項目を科学的に証明したいもの。事前にプレテストを行い、これなら行ける(データが取得できる)という見込みをもった処方で商品開発は進みますが、それでも有用性がないという判定になってしまうこともあります。

例えばですが、「肌のキメを整え、保湿力のある化粧水」という訴求文を予定していた、キメを整える点は製品評価試験で有用性データが取れたものの、保湿力については有用性が認められなかったということがあります。だからといって保湿剤を増やすと使用性が変わってしまう、そもそも今からの処方変更は発売が間に合わない、しかし保湿力の訴求は断念したくない、という場合、保湿力については成分評価試験のデータ(があればですが)でその効果を担保することがあります。そうすると「肌のキメを整え、保湿力のある○○成分配合の化粧水」という訴求になり、その製品自体の保湿力のインパクトは若干落ちますが、うるおいのある化粧水というイメージは保てるでしょう。

海外は日本よりも訴求文を裏付けるデータに対する要求が非常に厳しいです。一言一言に有用性データがなければなりません。さらに、その判定基準のハードルは高く、データを当局に提出しなければならなかったり、当局から求められたらすぐ見せられるようにしておかなければならなかったりします。日本はそこまで強く求められていなくとも、訴求に嘘や歪曲があってはいけません。化普段何気なく読んでる能書やキャッチコピーですが、その裏側では化粧品会社は多大なコストや時間をかけて科学的データを備えています。化粧品の検査・試験というと安全性安定性に関して行われていることはよく知られていますが、実は効果・効能を示すためにも多くの試験が行われているんですね。何の根拠もなく効果をうたっているわけではありません。
機能・効果の関連用語
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数値訴求 EMS
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有用性試験 効能効果
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