メラニン色素【メラニンシキソ、melanin pigment, melanin】
 
用語解説
メラニン色素とは
メラニン色素とは、肌や毛髪、瞳の色を決定する色素のこと。メラニン色素は、メラノサイトで作られる。単にメラニンと呼ばれることも多い。
メラニン色素について
〇メラニン色素の役割
メラニン色素は、皮膚の紫外線に対する防御反応という重要な役割を担っています。紫外線によって、角化細胞の核にあるDNAがダメージを受けないよう、メラニン色素自らが紫外線を吸収することで細胞を守ります。

〇メラニン色素の合成
メラニン色素は、メラノサイト内にあるメラノソームの中で作られます。皮膚が紫外線を浴びると「メラニン色素を作れ」という指令を出す情報伝達物質が角化細胞で放出され、それがメラノサイトを活性して、メラニン色素をつくらせます。

メラノソーム内にあるアミノ酸の一種であるチロシンが、酵素チロシナーゼによってドーパに合成され、さらにドーパは同じく酵素チロシナーゼによってドーパキノンに合成されます。そして、ドーパキノンは自動的に酸化が進み、メラニン色素となります。

メラニン色素でいっぱいになったメラノソームは、メラノサイト樹状突起の先端から周りの角化細胞にメラノソームごと受け渡され、各細胞の核の上に集まって沈着することで核内のNDAを守りますが、この仕組みは現在まだよくわかっていません。
傷やニキビなどのあとが残るのも、それら炎症に対するメラニン色素による防御反応です。

〇メラニン色素と美容
日に当たって肌が黒くなるのは、肌を守ろうとするメラニン色素の防御作用である一方、肌悩みにつながることもあります。通常は、正常な肌の働きによって黒くなった肌は元に戻りますが、メラニン色素が過剰につくられたり、ターンオーバーが乱れたりすると、肌色が元に戻らなかったり、メラニン色素が部分的に蓄積してシミとして残ったりします。

〇メラニンの種類と色の決定
私達ヒトに見られるメラニン色素は、茶~黒色でユーメラニンと黄~赤色のメラニン色素の2種類があります。この存在比率によって、肌、髪、瞳の色に違いが出てきます。
シミ・メラニンの関連用語
メラノソーム 慢性微弱炎症
色素斑 メラニン
メラニン合成 ブレミッシュ
メラノサイト 肝斑
メラニン排出 樹状突起
雪焼け チロシン
メラニン細胞 情報伝達物質
老人性色素斑 チロシナーゼ
メラニン還元 サンタン
メラニン色素 デンドライト
基底膜 色素形成細胞
酵素チロシナーゼ シミ
炎症後色素沈着 メラニン生成
ソバカス 色素細胞
日光黒子 色素沈着
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