収れん化粧水【シュウレンケショウスイ、astringent lotion】
 
用語解説
収れん化粧水とは
収れん化粧水とは、収れん効果のある化粧水のこと。肌に適度な水分を補い、皮脂分泌をコントロールし、肌をひきしめ、キメを整える清涼感ある化粧水である。
アストリンゼントやアストリンゼントローションとも呼ばれる。
収れん化粧水につて
〇収れん化粧水のはたらき
収れん作用のある化粧水を収れん化粧水と言います。収れん化粧水は、肌を引きしめ肌をすっきりさせる化粧水です。収れん化粧水の多くは、毎日のお手入れアイテムというより、季節や肌状態に応じて取り入れるスペシャルケアに位置づけられ、脂性肌や毛穴の目立ち、ニキビが気になる肌向けの製品がよく見られます。

肌の引き締めは、他の効能効果に比べるととても感覚的ですが、化粧品の効能効果の範囲で認められており、その効能効果の実現は、収れん剤の配合や清涼感ある使用性、ひきしめの効果感を高めるパッティング行為などで対応されます。通常は保湿剤も配合されますが、保湿よりも保水と収れん作用、清涼感を重視したアイテムです。

収れん化粧水の肌のひきしめやオイルコントロールのメカニズムとしては、収れん剤によるものと、物理的な収れん作用によるものがあります。収れん剤は、角層のタンパク質のケラチンを一時的に固めたり収縮させたりすることで肌をひきしめ、皮脂や汗の分泌を抑制する効果が期待できます。物理的な収れんは、パッティングによって風を送ることにより、皮膚温を下げ、肌のほてりを沈めます。

収れん化粧水は、このようなメカニズムで肌をひきしめることにより、キメを整えたり、毛穴の引き締め感を与えたりします。実際に毛穴を収縮させることはできませんが、毛穴の目立ちの種類によっては、毛穴を目立たせなくすることができます。粉末入りの収れん化粧水は、粉末が余分な皮脂を吸着することにより肌のベタつきを防ぎ、肌の表面をサラサラな状態に保つことで化粧崩れを防ぐ効果もあります。

〇収れん化粧水の美容法
収れん化粧水は、夏用化粧水やオイリースキン向けという印象を持たれます。しかし、収れん化粧水は柔軟化粧水の夏版や脂性肌向けのアイテムというわけではなく、柔軟化粧水と収れん化粧水は全く別のアイテムです。

使用順序や塗布の仕方は、各メーカーの考え方や製品特性により異なるため、それぞれで推奨される方法に従うことが一番です。特に指定がない場合、収れん化粧水は、柔軟化粧水乳液を塗布した後、クリームなど油分の多いアイテムやSPF付きアイテムの前に使用するのが一般的です。手でパシャパシャ塗布するのもいいですし、収れん化粧水をふくませたコットンで下から上に向かって風を送るようにパッティングすると、より肌がひきしまった感じやひんやり感を得られます。

Tゾーンなど皮脂や化粧崩れが気になった時に、いつでもメイクの上から使えるオイルコントロールに特化したミストタイプの製品もよく見られます。

〇収れん化粧水の剤型と基本的な構成成分
収れん化粧水は、水(精製水)やアルコール類といった水溶性成分を基剤とし、収れん剤と保湿剤や安定剤、香料などが配合されています。アルコールの蒸発に伴って皮膚温を下げるため、他の化粧水類に比較してアルコールの配合量が多く、さらにひんやり感や引き締まり感を高めるためにメントールなど清涼効果のある成分を組み合わせることもあります。

二層式化粧水や多層式化粧水と呼ばれる、粉末が層になるほど多量に配合されたカーマインローションも収れん化粧水に分類されます。日をたくさん浴びてほてった肌のお手入れによく使われます。

〇トーニングローション、トナーとの関係、海外との違い
収れん化粧水は、アストリンゼントローションや、トーニングローション、トナーとも呼ばれます。それぞれ英語をそのまま読んだものです。日本ではトーニングローションやトナーというと収れん化粧水を指すことが多く、収れん化粧水をトーニングローションやトナーとネーミングすることもあります。

しかし、海外や外資系メーカーでは、アストリンゼントはトナー(トーニング)と明確に区別していることが一般的です。通常、アストリンゼントは、皮脂や毛穴に着目した脂性肌向けアイテムであり、日本で一般的に収れん化粧水と捉えられる製品に該当しますが、「ローション」は乳液状であることを意味するためアストリンゼントローションとは呼びません。一方、トナー(トーニング)と呼ばれる製品は、アルコール無配合のケースが多く、保湿タイプ、角質除去タイプなど製品それぞれの特長が付与されたふき取り化粧水です。海外では多くの国・地域で、日本の化粧水(柔軟化粧水)にあたる製品や美容法がなく、代わりに化粧水状のアイテムとしてはこのトナーが存在し、クレンジングに分類されている場合もあります。

〇収れん(astringent)の言葉のイメージ
収れん(収斂)は、化粧品や美容の世界では「皮膚の引き締め」を意味することが通常ですが、もともとアストリンゼント(astringent)には、皮膚や組織の引き締め以外に、レモン果汁のような「新鮮で少し苦みを感じる味や香り」、コメントなどにおける「辛辣さ」も意味し、ぎゅっと収縮するイメージがあります。
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