サプライチェーンとは サプライチェーンとは、製品が原材料の段階から消費者の手元に届くまでの一連の工程のこと。サプライチェーンは一連の工程の中に含まれるすべての組織や作業を指し、その連携性を表現した言葉。供給連鎖ともいう。
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サプライチェーンについて 〇サプライチェーンの要素消費者に製品やサービスを提供するまでには、大まかにいうと、原材料を調達し、製品を完成させ、販売するというステップがあります。このステップは、原料の元である植物や鉱物などが存在する地から始まり、「必要な物を最良の価格で購入し欲求を満たすものを作って次に受け渡す」という活動が段階的に続いていくことで成り立ちます。この一連の流れの最終で消費者が製品を手にすることができます。 一連の流れには、様々な企業や組織が関わり、それぞれが調達、製造、保管、運搬などの機能を果たします。サプライチェーンは、この一連の流れを概念化し、鎖につながる様子に例えた表現です。製品がサプライチェーンを流れながら完成していく間、メーカー内では研究開発や試験、マーケティング、カスタマーサービス、財務などの多くの作業があり、それらもサプライチェーンを構成する機能に含まれます。 化粧品メーカーにおいて研究開発やマーケティング、製造、販売を行っていたとしても、全ての機能を自社で担うことは非常に困難です。通常、原材料会社や、卸業者、運送会社、小売業者などの協力体制が存在します。それぞれの協力関係を結ぶため、間に立つ商社や協力会社が存在することもあります。化粧品メーカーはそのように直接的、間接的に様々な業種とつながり、その先にお客様の化粧品使用が実現します。このつながりがサプライチェーンです。 〇サプライチェーンのマネジメント 連なった鎖が1つでも外れたり、こんがらがっていたり、不必要なつながり方をしていたりすると、その鎖は本来の使い道を果たせません。同じように、サプライチェーンも一連の流れのどこかに問題があると、事業活動にとってマイナスであり、消費者が満足できる製品やサービスの提供ができなくなります。 サプライチェーン全体を見て管理し適正化を図ることで、コストを削減し、収益性を高め、一連の流れのスピードも高めます。サプライチェーンのマネジメントは非常に重要です。 〇サステナブルなサプライチェーン 原材料調達の段階から消費者による使用と廃棄に至るまでサプライチェーン全体のあり方が、持続可能性や倫理的観点によりブランド価値に影響を及ぼします。どこかの段階で何か問題があった時、そのサプライチェーンを流れる製品のブランドホルダーであるメーカーの責任が問われる時代です。 メーカーは、ものづくりをして利益を得る一方で、環境や社会への悪影響をなくすべく、持続可能な経営と事業活動を維持しなければなりません。メーカーは、そのための自らの行動指針を明文化し、取り組みを進めていますが、その実現には協力関係にあるサプライヤー全てが同じ価値観を共有し、サプライチェーン全体で持続可能な社会の実現に取り組むことが必要です。 そのため取引先の選定や原材料調達においても、その行動指針が反映されます。具体的には、「サプライヤー行動基準」や「サプライヤー行動規範」などと呼ばれる基準と実施要項を記載した文書をサプライヤーと共有し、理解を求めます。サプライチェーンのどの段階においても、法令やルールの順守はもちろん、汚染や腐敗、搾取、人権侵害などの点で違反や問題がないことを確認し、問題があるサプライヤーからは間接的であっても供給を受けない方針を掲げる時代になりました。定期的に調査や監査を行い、直接の取引のない二次、三次、さらにもっと離れたサプライヤーにも同じ対応を求めます。 特に化粧品原料に関しては、メーカー自身が原料をその起源まで遡って追跡し、持続可能な方法で生産されていることを確認していることが社会から求められます。メーカー自身が植物の植樹や栽培、収穫を行ったり、農場を自社で保持管理したり、さらには海外の農場と協力体制を結び森林破壊のないパーム油生産のサポートを行うなどの活動も見られます。 |