サプライヤーとは サプライヤーとは、部品や原材料などの供給元のこと。製造業であるメーカー視点では、生産活動をするための部品や原材料の仕入れ先となる取引先のこと。 |
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サプライヤーについて サプライヤーは必要なものと供給するという意味を持つsupplyから来ているように、供給する側のことを指します。化粧品メーカーの立場から見ると、自社の生産に必要な原材料の調達先であり、小売店の立場から見ると自店で販売する製品の仕入れ先になります。化粧品メーカーの場合、化粧品に配合する原料や容器、キャップなどの材料を納入してもらう原材料メーカーがサプライヤーとして一番にあげられるでしょう。また、化粧品の製造販売に直接の関係はなくても、社内の文具やオフィス家具、コピー機、自動販売機の飲み物などは事業活動をしていく上で重要なものであり、それらを供給する取引先もサプライヤーと捉えられます。 |
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サプライヤーの選定やモニタリング(化粧品メーカーの視点から) サプライヤー選定については、取引物品の品質や価格、実績、納入スケジュールなどの面だけでなく、現在はコンプライアンス面も考慮することが非常に重要です。これはサプライヤーは自社製品の一部となる物品を取り扱っている、あるいはそのためのサービスを提供している大事なビジネスパートナーであり、ともに社会的責任を果たしながら事業を進めていこうという考えによるものです。具体的には人権遵守や汚職防止、労働環境や自然環境対応などに対する考え方に同意を得られることが必須であり、考え方を明文化した行動基準を共有するのが一般的です。化粧品メーカーには社内組織はもちろん、取引先であるサプライヤーまでもが行動基準を順守しているかを定期的に調査したり、立ち入り監査するなど、モニタリングすることが求められます。 化粧品メーカーが直接取引するサプライヤーそれぞれは、多くのケースで、各々の役割を果たすために必要な物質やサービスを供給してもらうサプライヤーが存在します。そこで、メーカーによるサプライヤーの管理は、直接の取引先だけでなく、取引先の取引先、さらにその取引先といったような直接会うことのない取引先までにも行動基準が浸透するような働きかけが目指されています。これらはメーカーからサプライヤーに対する一方通行のものではなく、双方向のコミュニケーションが図れるよう、例えばメーカー内に相談窓口や通報窓口などを設置し、サプライヤーからの情報を吸い上げる仕組みがあります。 これらは、自社の製品やサービスに何らかの社会的問題が発覚した場合、その原因が取引先にあったとしても、製造販売元である化粧品メーカーにも社会的責任があるためです。どんなに高品質高機能で、人気があり、よく売れる製品であっても、その製品ができるまでの過程で問題があってはいけないという考えです。化粧品の原材料が発掘される場に搾取や児童労働、環境破壊がないか、製造現場が劣悪な労働環境であったり自然環境に悪影響を与える物質を排出していないか、各々の取引において不正が行われていないかなどを、事業活動と並行して意識した取引活動が求められる時代です。 消費者の手元に届く商品そのものだけでなく、それが完成するまでの過程に対する評価がブランドや企業の価値に影響するため、メーカーとしては各サプライヤーと良好な関係性を気付くことが重要であり、結果的にそれは社会的責任を果たしながら品質の良い製品を安定的に供給することにも繋がります。 |