プレコンシューマ材料【プレコンシューマザイリョウ、Pre-consumer material】
 
用語解説
プレコンシューマ材料とは
プレコンシューマ材料とは、プラスチック製品の製造工程において発生した廃棄物を再利用した材料のこと。プレコンシューママテリアルやPIR材料ともいう。
プレコンシューマ材料について
プレコンシューマ材料は、プラスチックに限ったことではありませんが、一般的にプラスチックの再利用に関してよく使われる用語です。ポストコンシューマ材料が消費者による消費後であることに対し、プレコンシューマ材料は消費者に製品として使われる前に製造工程で発生する材料のことをいいます。注意が必要なのは、プレコンシューマとはいえ、単に消費者に使われる前という意味ではない点です。

製造工程中に発生するものとは、例えば、削りくずやトリミングによって余った材料、樹脂成形時のスプールやランナーといった端材などです。それらは産業廃棄物にあたり、再利用することでプレコンシューマ材料と呼ばれます。しかし、それら廃棄物が発生したプロセスと同じプロセス内に再導入して利用する場合は、通常、プレコンシューマ材料とはみなされません。同じプロセス内に再導入する方法は従来から一般的に行われており、リサイクルというよりも生産の効率化とみなされ、端材などの回収物は副産物やリグラインドとも呼ばれます。

しかし、製造工程において発生した廃棄物に関する考え方については、いくつかの定義があったり、誤解が多かったりします。国や組織などによる違いもあるため、認証を受けたり、表示したりする上では注意が必要です。例えば、JIS規格では、加工不具合のような不良品の再利用はプレコンシューマ材料とみなされないのに対し、エコマーク認定基準においてはそれらはプレコンシューマ材料とみなされます。
プレコンシューマ材料の定義
プレコンシューマ材料の用語は、国際規格(ISO 14021:1999)で定義されています。それを受けて作成された日本の規格(JIS Q 14021:2000)でも翻訳した内容で定義されています。また、日本環境協会のエコマーク事務局でも認定基準の中で定義されています。

〇プレコンシューマ材料の定義(JIS)
「製造工程における廃棄物の流れから取り出された材料。その発生と同一の工程で再使用できる加工不具合品、研磨不適合品、スクラップなどの再利用を除く。」(JIS Q14021:2000より抜粋)

除外物の「加工不具合品、研磨不適合品、スクラップ」について、ISOでは「リワーク(rework)、リグラインド(regrind)、スクラップ(scrap)」と表現している点に注意が必要です。

〇プレコンシューマー材料の定義(エコマーク事務局)
「製品を製造する工程の廃棄ルートから発生する端材などの材料または不良品であり、収集及び分別などの再生工程を経た材料。ただし、原料として同一の工程(工場)内でリサイクルされるものは除く。」(日本環境協会エコマーク事務局 エコマーク商品類型118 「プラスチック製品 version2.1」より抜粋)
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