処方開発【ショホウカイハツ、developing a formula】
 
用語解説
処方開発とは
処方開発とは、化粧品の中身処方を新しく組むこと。主に新製品の処方を組むこと。
処方開発について
化粧品の処方開発とは、基礎研究で得られた知見や新しく開発した技術、既存の知識や技術などを活用して、化粧品の中身の作り方を決めることをいいます。原料を厳選し、それぞれの原料を、どれだけの量で、どのような順番で、どのように合わせていけば企画の内容を実現できるかを試作を繰り返しながら検討していきます。

試作してできたサンプル(試作品)を様々な評価基準に照らし、使用テストなどの試験を行って、意図する使用性効能効果が得られ、容器との相性に問題なく、安全性や品質を保持できると判断できるところまでつくり上げます。そう判断できた試作品を最終試作品や最終サンプルなどと呼び、以降の工程において中身確認をする際の基準とします。

しかし、最終試作品の段階では、処方としてはまだ仮決定です。実際に消費者が使用できるレベルではあるものの、まだ仮決定とするのは、一般的にこの最終試作品を用いて、有用性試験や安定性・安全性を保証する品質保証テストを行ったり、量産を想定したスケールアップ試作を行ったりするためです。最終的にこれら試験類に合格して初めて処方の正式決定となります。処方が正式に決定することを、中身決定や最終決定などと呼ぶことがあります。

処方が最終決定するまでに試作するサンプルは相当数になります。また、最終決定後も、工場の製造ラインにおける中間製品試験や、最終製品試験などで問題がないことが確認できなくてはなりません。

処方は、1製品に1処方です。同じ製品でも製造国や販売国により異なる場合があります。例えば、同じ工場で生産する化粧品でも、国内販売用と輸出用で成分の一部が異なる場合、消費者からの印象は同一製品であっても、処方としては国内用と輸出用の2製品、2処方となります。

一般的に、化粧品の開発は、処方開発とマーケティングの一端を担いどのような商品にするかを企画する商品企画の2つに大きく分けられます。化粧品の「商品開発」の表現とそれが指す内容は、企業や人により異なる場合があります。「商品開発」と表現した場合、それが処方開発を指している場合と商品企画を指している場合、あるいは両方指している場合があります。処方開発は、他にも中身開発や研究開発とも呼ばれます。
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