使用テストについて 〇使用テストで確認すること使用テストは、試作品の選定から出荷前の最終確認まで、あらゆる段階で行われます。具体的には、安全性確認や有用性データ取得のためのモニターテスト、使用感や容器の操作性などを確認するテストがあります。使用テストによって、目標としている状態に達しているか、使用法が的確であるか、不具合や誤使用の可能性はないか、などを確認します。官能評価も使用テストの一種です。 〇単独評価と比較評価 使用テストには単独評価と比較評価があります。比較評価とは、量産品を最終試作品と比較したり(量産でも最終試作品と同じようにできているか)、2種類の試作品の比較をしたり(どちらの方が目標に近い使用性になっているか)します。 〇現象判定と嗜好判定 通常、評価項目ごとに現象判定と嗜好判定を行います。現象判定は好き嫌いではなくあくまでも使って感じる度合いや現象を判定するものです。そして、それぞれの現象に対する好き嫌いの評価が嗜好判定です。 〇評価項目とテスト条件 評価は、製品カテゴリーとして基本的な項目と、その製品ならではの拘り項目について行うため、製品によって評価する項目が異なります。 また使用テストの目的に応じてテスト条件も異なります。社内担当者数人で行う使用テストもあれば、一般消費者による大規模なモニターテストもありますし、1回きりの使用や数日間の連用、自宅での実使用、他に使う化粧品や美容ステップに指定があるテストなど様々です。 〇クリームの中身使用テスト評価項目例 ●指にとった時のクリームの硬さ(硬い・柔らかい) ●肌に伸ばし始めの伸びの重さ(重い・軽い) ●肌に伸ばしている時の転送の早さ(早い・遅い) ●塗布後の肌のしっとりさ(ある・ない) ●塗布後のファンデーションののり(良い・悪い) など評価したい項目それぞれについて、5~7段階程度の尺度を設定します。通常、使用テスト用紙を準備し、項目ごとに評価のチェックを入れます。 〇クリームジャー容器の使用テスト評価項目例 ●1個ケースからの容器の取り出しやすさ ●容器の持ちやすさ ●蓋の開けやすさ ●中身の取りやすさ ●蓋の締めやすさ ●容器表示の読みやすさ 中身の場合と同じように一項目ずつ確認します。 〇評価用語 人によって使用感を表現する言葉が異なります。例えば、同じ肌状態でも人によって「すべすべ」「しっとり」「なめらか」など様々な表現がされます。表現による認識の違いを防ぐため、評価用語を決めておくことが大切です。 |