ブランドエクイティ【brand equity】
 
用語解説
ブランドエクイティとは
ブランドエクイティとは、ブランドの資産価値のこと。ブランドエクイティは、無形であるブランドを種々の観点から資産として評価し、経営資源として活用しようという概念である。
ブランドエクイティについて
ブランドエクイティは、しっかりと確立された評価の高いブランドはより成功するという考えに基づき、無形であるブランドにおいても有形資産のようにその資産価値を評価し、経営資源として活用しようという考え方です。

ブランドとは、単にブランドの名前とブランドのマークが存在しているというものではなく、時間とともに長期的な価値を生み出し、ブランドを保有する企業の業績までをも左右するものです。製品やサービスだけでなく、ブランド名やブランドマークに関連した知名度や信頼度、研究力、取引先の状況など無形な価値を加算あるいは減算し、それら集合体を資産として捉えたものがブランドエクイティです。

ブランドエクイティは製品やサービスの価値に直結し、ブランド力を上げ、企業の業績にも影響するため、マーケティング戦略や経営戦略において重要な要素です。製品が売れることでブランドが有名になるのではなく、ブランドを資産として戦略的に育成し、製品の売り上げに貢献させるということです。つまり、資産であるブランドを経営資源として管理することで企業価値までも高めようということです。
よく知られる2つのモデル
ブランドエクイティを向上させ、経営資源として活用するためには、様々な方法で取り組むことができます。しかし、概念であるブランドエクイティを把握することは容易ではないため、市場調査などにより数値化してブランドエクイティを評価し、具体的戦略を取ろうという方法があります。その方法のモデルとして、アーカーモデル(David Allen Aaker氏による)とケラーモデル(Kevin Lane Keller氏による)と呼ばれる2種類のモデルが有名です。

〇アーカーモデル
もともとブランドエクイティとは、このDavid Allen Aaker(デービット・A・アーカー)氏が提唱した理論です。アーカーモデルではブランドエクイティに影響を与える、ブランド認知、知覚品質ブランドロイヤルティ、ブランドアソシエーション(ブランド連想)、その他のブランド資産の5つの要素があるとしています。

- ブランド認知:そのブランドをどの程度知っているか、製品カテゴリーからどの程度そのブランドを思いつくか
- 知覚品質:そのブランドに対してどんな品質を感じているか
- ブランドロイヤルティ:そのブランドにどれだけ愛着心があるか
- ブランド連想:ブランド名を聞いてどんなことを連想するか
- その他のブランド資産:特許、知的財産、取引パートナーなどの状況はどうか

各要素のスコアが高いほど、ブランドエクイティが高まるため、それぞれの要素の質を強化することが大切です。
〇ケラーモデル
ケラーのモデルはピラミッドで示されます。ブランドマネジメントのステップをピラミッドで表し、ブランドエクイティの構築と向上は、このピラミッドの頂点を目指して段階的に上がっていくことになります。ピラミッドは4層6領域あります。

- 最下層:セイリエンス(このブランドは何者かという認識内容やその度合い)
- 下から2層目:パフォーマンス(性能)とイメージ(印象)
- 下から3層目:ジャッジメント(評価)とフィーリング(感情)
- 最上層:レゾナンス(共感や愛着)

<ケラーのブランドエクイティピラミッド>

消費者はブランドに対して、ブランドの存在を捉える→ブランドの意味を知る(性能とイメージ)→ブランドに対する気持ちを抱く(良し悪しの評価と感情)→共鳴する(顧客とブランドとの絆)の順にステップアップしていくという考えです。最終的に消費者と共鳴し絆を絆を生み出すことが重要で、そのためのプロセスに着目し、実際のマーケティング活動に落とし込んだものです。
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