FOB【エフオービー】
 
用語解説
FOBとは
輸出者(売り手)が輸出品を自国の港で船舶にのせるまでの費用負担をするという条件。
輸出入のおける商品の受け渡し条件には数々あり、中でもこのFOBとCIFがよく使われる。
FOBでは、輸出者(売り手)が輸出品を出発港で船舶に積み荷するまでの運送や通関などにかかる費用や作業を負担し、輸入者(買い手)は船舶の選定を含め、船積み以降の輸送や保険、輸入通関、自国内運送などにかかる費用や作業を負担する。
もっと詳しい「FOB」
輸出入に関しては、事前に輸出者(売り手)と輸入者(買い手)の間でどちらが輸出入に関わる費用負担や危険負担などの責任を負うかという取り決めが必要になりますが、それら取り決めにはFOBやCIFなど国際ルール(インコタームズ)に準じるのが通常です。

FOBは「Free on Board」の頭文字をとった略称で、日本語では本船渡しや本船積み込み渡しなどと呼ばれるように船舶や飛行機に荷積みしたところで引き渡すということです。

日本の化粧品メーカーも海外に輸出したり、逆に海外から輸入したりすることがよくあります。それは完成品としての商品だけでなく、原材料GWPなどのこともあります。
例えば日本のある化粧品会社が台湾に化粧品を輸出する場合、その商品単価が「FOB YOKOHAMA US$100」だとします。これは輸出者である日本企業が「自社倉庫から横浜港での船積みまでの手間と費用を負担しますよ。具体的には自社から横浜港の倉庫までの運送、そして乙仲業者への手続きとそれによる倉庫保管、検査、通関、倉庫保管、船積みなど全ての費用を負担し、それらの手数料と商品代で1品あたりUS$100です」ということです。FOBの場合、同一商品を複数国へ輸出する場合にどの国宛でも同じ販売価格(FOB価格)になるため管理がしやすいです。
そして、輸入者である台湾企業は、船積みと同時に所有権が自社に渡るため、船舶の選定や海上貨物保険、台湾に到着してからの通関などの輸入に関わる手間と費用が発生します。船舶の選定は輸出側に一任する場合もありますが、輸入者側で選べば、運送費を支払う以上は価格交渉などのやり取りがしやすい船舶会社にすることができるのです。
「FOB YOKOHAMA US$100」で日本企業から購入した商品は台湾企業で受け入れた時点ではUS$130(あくまでもこの数値は例です)といったようにUS$100より当然高くなります。税率は品物によって異なり、船代やその他費用も品物や輸入国によって異なるため、台湾ではUS$130の商品が他国ではUS$150になる場合もあります。
また完成品よりも仕掛品の方がうんと関税率が低い国もあります。このような場合、本支店関係など関連企業同士の輸出入ならば仕掛品の状態で輸出し、受け入れ国である海外支店で完成品に仕上げることもあります。仕上げ作業の手間と費用よりもうんと関税が高いということです。

輸出入に関しては、FOB価格だけでなくその先にかかる費用までを考慮することが非常に大切です。また国際ルール(インコタームズ)に準じることが一般的とは言え、国によって他のルールを慣習化していることもあり、この場合、FOBと言っても責任や費用負担に関する認識が異なりますのでインコタームズ規定のFOBであることをきちんと伝えるなどの注意が必要です。またFOBは海上輸送や内陸水路のためのルールですが船舶だけでなく飛行機での運送についてもFOBと呼ぶことが一般的になっています。

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