石けん【セッケン】
 
用語解説
石けんとは
天然油脂や高級脂肪酸などをアルカリ性物資と反応して得られる界面活性剤の一種で
1.古くからある洗浄料のこと(固形石鹸や液体石鹸など、いわゆる石けん)
2.界面活性剤としての成分のこと
のどちらかを指す。
もっと詳しい「石けん」
石けんは、「石鹸」「石けん」「石ケン」「せっけん」「セッケン」など様々な表記をされますが、特に決まりはなく表記の仕方については業界団体やメーカーによってまちまちです。製品としての石けんを指す時は「石鹸」か「石けん」となることが多く、「せっけん」「セッケン」「石ケン」は製品になる前の石ケン素地や界面活性剤としての成分を指す場合、あるいは洗濯洗剤なども含めて洗浄剤全体を指す場合が多い傾向にあります。

石けんの定義も法律や業界団体などによって様々です。そもそも天然油脂をアルカリで加水分解するけん化法で得られた石けんも高級脂肪酸をアルカリ剤を中和反応させて得られた石けんも「石けん」という名の界面活性剤であり、製品としての石けんの主成分である石ケン素地となります。

しかし、一般に石けんと言うと、この成分としての石けんではなく、洗浄料としての石けんを指し、さらに化粧品の世界で石けんと言うと洗浄料の中でも顔や身体の汚れを落とすものを指すことが一般的で薬事法の規制を受けることになります。この石けんには化粧石けん、透明石けん、薬用石けんなどの種類があり、剤型でも固形石けん、紙石けん、粉石けんなど様々です。

石けんをつくるには、天然油脂や高級脂肪酸をアルカリ性物質である水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)や水酸化カリウム(苛性カリ)などとの反応が必要ですが、この反応には「けん化」と「中和」の二通りの反応方法があり、「けん化法」か「中和法」によってできた石ケン素地を「機械練り法」か「枠練り法」によって固めますが、この時に香料や保湿剤、着色成分などを配合することもあれば、石ケン素地のみで固めることもあります。こうして固まったものを切断や型打ちして製品となる石けんが仕上がります。

天然油脂や高級脂肪酸には色々なものがありますので、どんなものを使うかで溶解性、気泡力、洗浄力などの品質が変わります。また石けんは水の硬度が高いと、具体的には150ppmを超えると目立って泡立ちが悪くなると言われています。これは硬度成分であるマグネシウムイオンやカルシウムイオンが石けんと反応して金属石けんに変化させるからです。金属石けんも石けんの一種ですが、水に溶けず泡立つこともなければ洗浄力もありません。軟水の方が石けんの泡立ちや汚れ落ちがいいと言われるのはこのためです。

乳化分散を目的に界面活性剤として用いられる場合は、単独で使われることよりも他の界面活性剤の補助剤として使われることが多いです。
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