カンプ【comp / comps】
 
用語解説
カンプとは
カンプとは、制作物の仕上がりを提示するための完成見本のこと。
カンプについて
カンプ(Comp、Comps)は、グラフィックデザイン、広告、印刷業界などでよく使われるコンポジット(composite)やコンプリヘンシブ(comprehensive)の略語として使われますが、多くは「comprehensive layout」と呼ばれる仕上がり見本のことを指しています。

仕上がり見本である「Comprehensive Layout」(カンプ)は、主にはデザイナーが、デザインの初期段階でクライアントに対しプレゼンテーションするときに使うものです。具体的には、デザイナーによって用意された一時的な試作物や制作途中の状態にある物になります。カンプを通じて、デザイナーとクライアントで、デザインのアイディアやコンセプト、方向性を確認し、必要に応じて調整が行われます。初期段階でカンプを用いて確認することにより、以降の進行を効率的に進め、関係者間での認識の違いによるトラブルを防ぎ、より効果的なコラボレーションを促します。

カンプでは、デザインの基本的な構成やフォントの選択、色使い、画像の配置などが含まれることが一般的ですが、関係者間で完成イメージを共有するために視覚的に確認できることが重要なので、素材や文章は最終である必要はなく、仮置きされることもよくあります。例えば、実際の素材や写真、文章ではなく、仮の素材やダミー写真、ダミーテキストを使用します。デザインの初期段階であるため、まだ画像やキャッチコピーなどの最終素材が決まっていない場合もあれば、決まっていても契約上デザイナーにはまだ受け渡せない段階である場合もあり、仮置きになります。

カンプは、実際の制作にとりかかる前の「デザイン案」とも言え、デザインカンプとも呼ばれます。カンプはモックアップと似ていますが、モックアップはもともとはグラフィックデザインではなく、容器など立体的な製品デザインにおいて用いる、完成をイメージできる実物の大きさや色、質感を再現したの模型のことを指します。今日では、グラフィックデザインやウェブデザインなどにおいても「モックアップ」という言葉が「カンプ」と同じ意味で使われることも多く、モックアップとカンプを特に区別していないこともあります。そのため、カンプといっても、デザイン案レベルでいいのか、実物大あるいは実際の色を再現した模型レベルなのかなどを、最初に確認しておくことが大切です。
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